中高一貫校【中だるみ】解消！今すぐ試したい親が知っておくべき対策

中高一貫校の中だるみは、中高一貫校の独特な環境において生じる学習の停滞や意欲低下を指します。

中だるみは、さまざまな要因によって引き起こされ、その影響は計り知れません。

学力低下のみならず将来への影響、さらには人間関係への悪影響にまで及びます。

中だるみを放置すると、子供たちの成長や学習に大きな障害をもたらすことにもなりかねません。

この記事では、中高一貫校の中だるみの原因から対処法までを、親の目線で解説していきます。

また、保護者がご家庭で今日から始められる具体的なサポート方法や、よくある質問にもお答えします。

中高一貫校の「中だるみ」の正体って何？

中高一貫校の「中だるみ」は、学習意欲やモチベーションが低下し、成績や学力が停滞する状態を指します。

特に、中だるみが発生する時期は、中学2年生秋から高校2年の秋の間に発生する傾向があります。

中だるみ期間中に生徒は勉強に対する興味や情熱を失いがちであり、学校への積極的な姿勢が薄れます。

また、勉強へのモチベーション低下により、学習時間の確保や効果的な学習方法の確立が難しくなることも特徴の一つです。

中高一貫校特有の環境と中だるみの関係

中だるみは、中高一貫校特有の環境が関係しています。

受験のプレッシャーや目標設定が定期的に行われていた中学受験期（4年生～6年生）とは違い、中高一貫校への入学後は、高校受験のプレッシャーがないため、目標意識やモチベーションの維持が難しくなる傾向があります。

また、学校によりますが内部進学制度による競争の少なさや学校内での順位や成績が分かりずらい点も、中だるみを助長する原因となっています。

中だるみを放置するとどうなる？

中だるみを放置すれば、お子さんの学習面だけでなく生活面にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。

まず第一に、学力の低下が懸念されます。

お子さんが学習意欲を失い、勉強時間を確保できないことで、明らかに成績が下がり、最終目標である大学の進学先のレベルが低下する可能性がグッと高まります。

また、将来への影響も計り知れません。

中だるみ期間中に学習習慣やモチベーションが低下すると、高校や大学進学、就職などの将来の選択肢に影響が及びます。

さらに、学校での人間関係への悪影響も懸念されます。

学業に対する意欲の低下や自己肯定感の低下により、友人だけでなく兄弟や家族との関係にも影響が及ぶ可能性があります。

中だるみから抜け出すことの重要性

中だるみから、いち早く抜け出すことが非常に重要です。

中だるみの状態を続けていると、影響はより深刻化し、学力や将来への影響が大きくなるばかりです。

もしお子さんが中だるみに陥ってしまった場合は、1日も早く原因を分析し、適切なサポートをおこなってください。

中高一貫校の中だるみの原因10選

中だるみは、学習面と生活面の両方において、さまざまな原因が絡み合って引き起こされます。

学習面における「中だるみの原因」

1.中学受験の反動による燃え尽き感

中学受験に伴うプレッシャーと、合格後の達成感から一気に燃え尽き、学習意欲が低下します。

生きがいを失い、目標喪失に陥ります。

2.高校受験がないプレッシャーのなさと目標喪失

中高一貫校では高校受験のプレッシャーがないため、目標設定が難しくなります。

目標が定まらないことで、学習へのモチベーションが低下し、怠惰な生活習慣に陥りやすくなります。

3.成績が悪いことに慣れてしまう「あきらめ」

自分の成績の低さに慣れてしまうことで、自分はダメなんだと自己肯定感が低下し、努力する意欲が失われていきます。

クラスの底辺・落ちこぼれの現状を受け入れてしまい、目標設定を放棄する状態になってしまいます。

4.成績を伸ばすきっかけがない

内部進学制度による競争の少なさや目標とする指標の不足があります。

中学生で５年～6年先の大学受験をイメージすることは難しく、成績向上へのモチベーションが減退し、学習意欲が低下していきます。

5.自分を客観視できない閉鎖的な環境

公立中学では高校受験を控えて、公開模試などを利用して自分の立ち位置を把握する機会があります。

一方、中高一貫校は、校内以外の同世代間での自分の立ち位置や進捗状況が把握しにくい環境です。

お子さんは、自分の成長を実感できず、学習へのモチベーションを低下させます。

6.内部進学への過度なプレッシャー

中学の成績・内申点が高校への内部進学、その先の大学進学へ影響することを知り、お子さんは過度なストレスを抱えているのかもしれません。

プレッシャーが強い場合、何から手を付けていくのか分からなくなり学習意欲の低下が起こります。

生活面における「中だるみの原因」

7. 勉強以外のことに熱中しすぎる

部活動や趣味、恋愛などに時間を費やすことで、学習時間が確保できず、優先順位の混乱が生じます。

8.生活習慣の乱れ

慢性的な睡眠不足や不規則な食事、夜更かしなどの生活習慣の乱れにより集中力低下や疲労蓄積が起こります。

大人でも体調が万全でない中で仕事に集中することは難しいはずです。

9.コミュニケーション不足による孤立

友人や家族とのコミュニケーション不足により、自己肯定感が低下し、孤独感が生じます。

孤独感が強くなってしまうと、気力減退や出不精となり、通学自体が苦痛に感じてきます。

お子さんにコミュニケーションで問題がないか注視する必要があります。

10.メンタルヘルスの不調

中高生という多感な時期は、メンタルヘルスの不調が起こりやすい期間です。

ストレスや不安、うつ状態に陥ることで、学習への意欲が喪失します。

当てはまる項目が多いほど、中だるみの度合いが深刻である可能性が高まります。

中高一貫校の中だるみから脱出するための具体的な対処方法

中だるみから脱出するためには、学習面と生活面の両方で親のサポートを入れながら対処していくことが重要です。

中だるみの対処方法「学習面」

目標の設定と見直し

まずは、短期・長期の目標を両方設定し、定期的に見直していきます。

目標達成に向けた具体的な計画を立て実行することで、モチベーションの維持に役立ちます。

目標達成の過程を、三行日記程度で十分なので記録を付けていくと努力の形が残り効果的です。

学習習慣の改善

毎日決まった時間に勉強する、机に向かう習慣を取り戻します。

お子さんが集中できる環境を整え、お子さんに合う勉強方法を見つけることも大切です。

適度な休憩を取りつつ、短時間でも集中力を維持しながら学習を進めましょう。

中だるみの対処方法「生活面」

生活習慣の見直し

睡眠時間を確保し、規則正しい生活を送れるようにサポートします。

朝食を摂るなど栄養バランスの良い食事、適度な運動も重要です。

息抜きや趣味の時間を作る

大学受験までは長い道のりのため、勉強以外の趣味や楽しい活動を取り入れましょう。

勉強のストレスを解消し、気分転換による学習意欲の向上を図ります。

友人や先輩との交流

同じ境遇の仲間と目標や悩みを共有し、互いに励まし合うことで、学習へのモチベーションが保たれます。

さらに、先輩から具体的なアドバイスをもらうのも効果的です。

途中入部のしやすい、文化系の部活動に参加するなども良い方法です。

スクールカウンセラーや学習塾の活用

お子さんと親だけといった家庭内で悩みを抱え込まず、専門家への相談も大切です。

中だるみを引き起こしている原因の特定や解決策の検討、心のケアを受けることができます。

親だからこそ出来る「中だるみ」サポート

コミュニケーションを密に取る

子どもの様子を良く観察し気持ちに共感しながら、理解を示すことが不可欠です。

話を聞くという基本的な親子のコミュニケーションが「中だるみ」解決への第一歩になります。

お子さん本人の話をじっくりと聞く

子どもの抱える悩みや不安を否定せず、じっくりと耳を傾け、適切なコミュニケーションをします。

説教にならないよう理解と寄り添う姿勢が何より重要です。

本人の頑張りを認め、励ます

些細な努力や小さな成果でも見逃さずに称え、自信を与えることで、お子さんのモチベーションを高めていきます。

褒めるときは、具体的に何が良かったのかを伝えましょう。

家庭での学習環境を整える

集中できる静かな環境を作り、必要な教材や教材を揃え、決められた学習時間を守れるよう支援します。

自宅での環境作りが難しいと感じる場合は、塾の活用を検討します。

過度なプレッシャーをかけない

成績や将来に過度に心配し、プレッシャーをかけすぎないよう注意が必要です。

子どものペースを尊重しつつ、温かく見守り、寄り添ってあげてください。

親子で一緒に目標を設定する

保護者と子どもの両者で共通の目標を設定すれば、親子で協力し合って取り組めます。

話し合いを重ね具体的な計画を立て、目標達成の喜びを共有すると、お互いのモチベーションを維持できるでしょう。

家庭でのコミュニケーションを大切にする

日頃から子どもの話に耳を傾け、気持ちを受け止めることを心がけます。

親子で一緒に楽しめる活動をする

勉強以外の趣味やレジャーを通じて、親子でのコミュニケーションを図るのも良い方法です。

子どものストレス解消や気分転換にもなり、親子関係の改善にもつながります。

長期的な視点でサポートする

中だるみは一時的な現象であると捉え、短期間で改善を求めすぎないことが肝心です。

子どもの成長を信じて、忍耐強く、継続的にサポートしていきましょう。

中高一貫の専門塾を活用する

家庭内の対応だけでは限界がある場合は、専門の学習塾を活用するのも一つの案です。

中高一貫校の専門塾に相談すれば、お子さんに合わせた専門的かつ的確なアドバイスやサポートを受けられます。

中高一貫 「中だるみ」まとめ

この記事では、中高一貫校における「中だるみ」の定義や原因、そして脱出するための具体的な対処法をご紹介しました。

中だるみは学習面や生活面におけるさまざまな要因によって引き起こされるものであり、その解決には学習面と生活面の両方に対するアプローチが必要です。

お子さんの「中だるみ」を一緒に乗り越えるための親の心構え

中高一貫校に通う子供の成長において、中だるみは避けて通れない問題の一つです。

親は焦らず、中高一貫校の中だるみはお子さんの成長過程の一つと考え、子どもの力を信じてください。

また、辛抱強くお子さんに寄り添いながらのサポートが大切です。

一時の停滞を恐れず、長期的な視野に立って、着実に歩を進めていきましょう。

中だるみを一緒に乗り越えることで、さらに大きな飛躍へとつながることを願っております。