オンライン塾への入塾を検討する前に、メリット・デメリットをしっかりと確認しておきましょう。
あなたのお子さんにとってメリットが大きいのか、それともデメリットが大きすぎるのかを判断する必要があります。
お子さんに合わないからと転塾を繰り返してしまうと、時間とお金がムダになってしまう事態に。
何よりも入試に向けて重要な学習の積み重ねに大きなロスが発生する可能性があります。
オンライン塾は成績を上げる「魔法のツール」のように思われがちですが、実際に入塾してみると「こんなはずじゃなかった・・・(泣)」ということは、よくある話です。
元塾講師の私が、学生時代のアルバイト経験もふまえて、オンライン塾のメリット・デメリットを詳しくご紹介します。
オンライン塾のデメリット
まず初めに、オンライン塾のデメリットをまとめていきます。
デメリットは、入塾前に受ける説明会や体験授業で必ず確認する必須事項のひとつです。
授業を受ける前に、デメリット(不安な点)は、遠慮せずにガンガン確認しておきましょう。
スマホ以外の通信環境・通信機器が必要
インターネットが必要なオンライン塾は、自宅の通信設備が欠かせません。
「スマホがあれば大丈夫!」と考えているならば大間違い!!
オンライン塾は、対面型・ストック型に関係なく動画の視聴となります。
動画視聴は、音声やテキストと違い数倍以上のギガ数を消費します。
つまり、スマートフォンで契約されているプラン(ギガ数)だけでは、あっという間に制限に到達です。
オンライン塾の受講のためには、ご自宅に高速通信「光回線」と、wifi環境が必要になります。
また、講師への質問や解説を聞くためのパソコン、マイク付きのヘッドセット、問題を印刷するプリンターなども欠かせません。
現在ご自宅に光回線とパソコン環境がない場合は、残念ながらオンライン塾の入塾前に通信設備の準備から始めなければなりません。
モチベーション管理が大変
勉強継続にはモチベーションの管理が欠かせません。
「よし、勉強頑張るぞ!」とやる気で入塾しても、1ヶ月後には「今日はめんどくさい!!」となってしまうのが中学生です。
教室へ通塾の場合では、友達や勉強仲間がいるため勉強に対するモチベーションは落ちにく傾向です。
某受験ドラマでも、同じ目標を持った勉強仲間の重要性がセリフにありましたよね?
オンライン塾は、完全個別学習のため友達や学習仲間とのつながりが希薄になってしまいます。
モチベーションを個人で管理する必要があり、学習への「やる気」を持続させる難しさがあります。
学習到達度を記録できるアプリや定期的な面談で、モチベーションの管理を行ってくれるオンライン塾もありますが、個人でモチベーションを維持する方法を見つけなければなりません。
志望校(高校)の情報が少し弱い
地元の学習塾は、周辺地域の高校へ合格するための最低点や内申点の取り方など、詳細な情報を持っています。
例えば、定期試験の過去問や併願校のレベル選定など受験に関する情報です。
一方、オンライン塾は、全国の中学生が場所に関係なく受講できる学習塾のため、学習を深める教科単位では強みを発揮します。
しかし、志望校となる地元高校の受験情報を詳細にカバーしきれるかは疑問です。
偏差値や各都道府県の公立高校の入試傾向の情報提供はあるはずですが、地元公立高校のピンポイントでの情報提供は難しいと考えておいてください。
そのため中学校の三者面談やママ友の口コミ等で、地元高校の情報に自分自身でアンテナを張っていく必要があります。
オンライン塾のデメリット
- スマホ以外の通信環境、通信機器が必要
- 個人によるモチベーション管理が大変
- 志望校1校1校の情報提供が少し弱い
繰り返しになりますがデメリットは、入塾体験や説明会で必ず質問してオンライン塾の対応策を確認してください。
オンライン塾も年々受験データーの蓄積をされていますし、通信機器に関してもレンタル等も準備されています。

オンライン塾のメリット
オンライン塾は、通塾する学習塾では真似の出来ない大きなメリットがあります。
次は、「オンライン塾の強み!」と言えるメリットをまとめます。
部活動に影響しない
中学校生活において、部活動は大切な時間です。
熱心な部活動に参加されている場合、平日は最終下校時間まで練習があり週末は練習試合や大会と、学習時間の確保に悩まれる生徒さんが多いのではないでしょうか?
通塾の学習塾は、17:00~19:00の間に授業がスタートしますし、学年によって授業の曜日が固定されます。
部活動を頑張っている生徒さんが通塾をしたいと考えても、時間や曜日を選べないことで入塾を諦めてしまうことも・・・。
オンライン学習塾は、自分の好きな時間や曜日に授業を組めるため、部活動との両立が簡単に実現できます。
例えば、部活動がお休みの水曜日に2コマ、土曜日の午前練習の後に1コマと自由に授業時間をカスタマイズ可能です。
毎週、顧問の先生や先輩に「塾があるので・・・早退させてください。すみません。」と、気を遣う必要もありません。
思いっきり部活動に集中できるのも、授業時間が選べるオンライン塾だからこそです。
繰り返し授業を受講できる
集団塾の場合授業がどんどん進んでいき、同じ授業が繰り返し行われません。
急な休みや居眠りでノートをとっていないと、授業の振り返りが難しくなってしまいます。
その点、オンライン塾は授業を動画で視聴したり、リアルタイムで録画できます。
復習するタイミングや不明点があるときに、何度でも繰り返し授業内容を確認できます。
また、動画の倍速やスキップ機能付きで学習効率がアップし、苦手な部分を集中的に学習できます。
オンライン塾の授業は、24時間いつでもどこでも無限回数リピート可能です。
場所に関係なく質の高い授業を受講できる
インターネット環境さえあれば質の高い「有名講師」や「プロ講師」の授業を受けられます。
「地方だから・・・都会の塾には通えない。」
「田舎だから・・・塾までに30分以上かかってしまう。」
住んでいる地域で格差のあった教育の質が、オンライン塾では全く問題になりません。
田舎の中学生でも、離島の中学生でも、海外に住んでいる中学生でも、オンライン塾で質の高い授業を受講できる時代なのです!
まさに、時間と距離の問題で諦めていた教育環境が、オンライン塾によって子供達の手に届けられています。
オンライン塾の費用を負担して学習をサポートする自治体や地方の高校もあります。
ご両親の時間が制約されない
授業を受けるのは中学生のお子さんですが、ご両親も通塾となると何かと大変なんです。
必ず必要な塾への送迎、夏期・冬期講習中のお弁当作り、入試に向けた定期面談などなど。
「入試合格」という目標に向かって家族の協力は不可欠ですが、実際はお仕事で残業が必要な時期や体調不良でお休みが欲しい時もありますよね。
家庭教師を依頼した場合は、約1時間~2時間の授業時間中は自宅待機となります。
さらに、授業ごとにお茶・お菓子の準備、玄関やお部屋の掃除に気を配ったりと見えない所での気苦労が絶えません。
反対にオンライン塾では、教師が自宅に訪問することはありません。
パソコンの画面を開けば目の前が教室です。
今までご両親の協力が必要だった、送迎、先生のお出迎え・お見送り、お部屋や玄関の掃除・・・の時間はゼロになります。
オンライン塾の場合、お子さんが授業を受けている間に、夕食の買い出しや準備、ペットの散歩やリモートワークなど、ご両親の時間を有効活用できます。


安心・安全が保証される
学校と同じように人が集まる学習塾は、感染対策に十分に気を配られています。
しかし、感染症対策に100%はなく、人が集まる教室で感染リスクをゼロにできません。
オンライン塾は、オンライン上で人が集まることがあっても画面を通してのみです。
感染リスクは、ほぼゼロという安全なご自宅の部屋で受講します。
さらに、授業が21時や22時という夜遅くに終わったとしても帰宅時間0分で安心です。
特に夜、女の子の一人歩きは危険です。
オンライン塾は、女の子の安全・安心を確保できる優良な方法です。
月謝が安い!予算に合わせてカスタマイズ可能
文部科学省が2019年に実施した「子供の学習費調査」によると、中学生の学習塾費は、年間で平均293,000円となっています。
つまり、塾の平均月謝は毎月24,000円程度が必要です。
一方、オンライン塾の月謝は、ストック型の場合だと月額2,000円~です。
平均月謝の10分の1以下で学習塾と同等の学習環境を手に入れられるオンライン塾の価格は、破格です。
オンライン塾では、1科目あたりや1コマあたりという料金設定が多く採用されています。
ご家庭の予算に合わせて、苦手科目や弱点補強というように受講科目・時間のカスタマイズが可能です。
さらに送り迎えの時間、ガソリン代、間食費などが不要となりトータルコストで考えると、オンライン塾への加入は、かなりの節約ではないでしょうか。
オンライン塾のメリット
- 部活動に思いっきり参加できる
- 授業を何度でも振り返ることが可能
- 地方・都市に関係なく、質の高い授業を受けられる
- ご両親の時間も自由になる(送迎・掃除・お弁当作りが不要)
- 感染リスクを限りなくゼロにできる
- 夜、帰宅時の心配がない(帰宅時間0分)
- オンライン塾の月謝は平均月謝の約10分の1(※ストック型の場合)
オンライン塾のメリット・デメリットまとめ
オンライン塾のメリット・デメリットをご紹介しました。
オンライン塾側も自分たちの弱点は理解されていますので、デメリットに対して日々改善策を取られています。
メリットは、費用はもちろん、中学生のお子さんや両親の時間も自由に使える点です。
オンライン塾は、クラブ活動も頑張りたい、勉強もしっかりやりたいというお子さんの希望を実現できる学習ツールとなりつつあります。
ご両親にとっては、送迎やお弁当作りに必要だった時間が自由に使えるようになります。
オンライン塾をお子さんの学力アップだけでなく、ご両親の負担を減らせる方法としても検討されてはいかがでしょうか。